時評
院内感染に総合的な対策を
てん
pp.45
発行日 1974年6月1日
Published Date 1974/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541205371
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感染‘予防’には多くの困難が
微生物の病原性をもったものを病原菌として病院では注意し,消毒を行なっている.そしてこの病原菌は,すべての教科書に記載され,患者と直接関係のある医師,看護婦はもちろんのこと,他のパラメディカルの人々の教育過程にも一度は顔を出し,教えられてきた.つまり,この病原菌というのは,もともと人間はもっていない菌で,何らかの事情によって人体に侵入すると,いろいろの型で発病させる力をもったものである.
ところが最近院内感染の問題として新聞などで報道されるものは,決してこれらの従来考えられていた病原菌が原因ではないことが,取り扱い上非常に困難にしていることに気がつかれるだろう.
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