仕事と人生
ひたむきな眼差しが……
小松 和貴子
1
1国立音大
pp.5
発行日 1971年2月10日
Published Date 1971/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662204841
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新聞や雑誌の読者投稿の応募規定には,きまり文句のように「住所・氏名・年齢・職業を明記のこと」とある。投稿した経験はほとんどないが,もしいま応募するとしたら私の場合,いちばん困るのは「職業」だろう。何と書いていいのか,自分でもわからないのだ。
ありていにいえば,私は亭主と2人の娘を抱えた「主婦」であり,同時にいま紛争を起している最中の小さな大学の「教師」であり,さらに同時に児童美術教育を実践するため,すでに二十余年つづけている「画塾主宰者」であり,ついでにもう1つ同時に,児童美術の形成を追跡するために,子どもの成長を記録しつづける「写真家」でもある。この4つの,どれに私の"仕事"の重点があるのか,自分でもはっきりとしないのである。
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