特集 老人の医療と福祉
これからの老人と看護
小林 冨美栄
pp.30-38
発行日 1970年6月10日
Published Date 1970/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662204696
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私は老人問題といいますよりは,むしろ家庭にいる病人の看護という問題で,少し広げて考えてみたいと思います。
私がこういう問題を考えはじめましたきっかけは,昭和28年から29年にアメリカへ留学し,公衆衛生看護教育の勉強をしましたが,その勉強の課程の中で,訪問看護協会という家庭にいる病人のための看護をする,プライベートな公衆衛生看護施設ですが,それに実習に行きました。そこでは家庭で寝ている方たちのために,いわゆる病院の中で行なわれるのと同じようなレベルの看護をする活動があり,私もそれを,実習で経験したりしました。そういうことから家庭にいる病人の看護という問題と,同時に,それを病院の看護と結びつけていくというようなことを考えてみたい,と思ったわけです。
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