特集 団地の医療
大規模団地における生活困難と住民の反応
奥田 道大
1
1東洋大学社会学
pp.20-22
発行日 1970年5月10日
Published Date 1970/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662204670
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
1.団地の成長小史
「団地」が戦後日本の特殊な住居形態として発足してから約15年経過しているが,そのあいだに団地住まいは都市住民の生活のなかに根をおろしいまでは「団地(DANCHI)」が特殊な用語としてよりも,国際語としてさえも通用してきている。したがって,社会学者が,団地を調査研究の対象とするばあいも,特殊な地域としての選定ではなく,都市的生活のひとつの典型として,また将来の地域生活の典型的可能性をさぐるという意味である。
主として社会学の分野で,この15年間に団地をとらえる視点とイメージがどのように変化してきたかを,調査研究の成果からひきだしてみると,つぎのようになる。おおまかな時期区分とのつながりでいうと,
Copyright © 1970, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.