特集 学童の保健
団地と子ども
高橋 悦二郎
1
1愛育病院小児科
pp.205-208
発行日 1970年4月15日
Published Date 1970/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401204053
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はじめに
都市人口の増加と住宅難に対処して,大都市の周辺に団地が急増し,それとともに,団地と子どもに関する問題がいろいろいわれてきた.
団地の4階,5階に住む妊婦にとって階段の昇降が影響して流早産,低出生体重児が多いとか,子どもは子どもで,4階,5階にすむと,下に降りる回数が少なく,したがって運動不足から,肥満の傾向や,夜泣き,食欲不振などが多くなるといわれている.また鍵ひとつで閉鎖的な生活をしている母親は,家の中のことばかり集中して,子どもと1日中接し,子どもの行動を監視し,干渉し,手をかけすぎるということもいわれる.
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