連載 保健婦と患者心理・3
在宅患者の保健指導のために
攻撃型;退行型患者と保健婦の出会い
加藤 千代司
1
1岩手県立盛岡短大
pp.76-80
発行日 1967年4月10日
Published Date 1967/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662203916
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「病気であるということは,単に人間のある器官が故障しているだけでなく,その変調をきたしている器官によって,自分の生活が将来どうなっていくかを思い悩んでいる状態である」といったのは結核患者の心理について新しい観点を示したモーリス,ポローである。
したがって,患者というものは人間の持つもっとも基本であるところの生成発展という生活エネルギーのスムーズな流れが阻害されている人びとであるということができる。このように考えてくると,保健指導ということは,まず何よりも先に,この生成発展を停止している人びとを軌道に乗せることからスタートしなければならない。
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