連載 小児の整形外科疾患をどう診るか?─実際にあった家族からの相談事例に答えて・2
先天性股関節脱臼
亀ヶ谷 真琴
1
1千葉県こども病院整形外科
pp.570-571
発行日 2007年6月25日
Published Date 2007/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408101066
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相談例(先天性股関節脱臼)
先天性股関節脱臼のその後についてお聞きします.
現在,1歳2カ月の女の子の母です.3カ月検診の際,足のしわの数の違いから股関節脱臼を指摘され,近くの整形外科でレントゲンをとったところ左足が臼蓋形成不全といわれ,4カ月から3カ月間リーメンビューゲルをつけました.その間の診療は1カ月ごとに病院に行き,足の開きを見るのと触診だけで,3カ月たち最後にレントゲンをとり,ほぼ左足の骨も右と同じになったというので外されました.その後様子を見ていたのですが,いまだに立つのがうまくできません.つかまらせて立たせても,20秒ほどで座ってしまいます.ハイハイは,特に足をひきずるような感じはありませんが,座っているとき右は前に出ているのですが,左は大体後ろに折れ正座している状態なのが気になります.立て膝をするときもいつも左は曲がっています.歩くのは遅くなるとは言われたのですが,足の強さの左右差は,立つのが遅いのと関係があるのでしょうか? もう一度見てもらったほうがよいのでしょうか? ご助言よろしくおねがいします.4カ月検診で,開排制限と言われましたが,その後は経過観察だけでいいと言われました.何にもしなくてよいのでしょうか?
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