講座
先天性股関節脱臼について
小池 文英
1,2
1三井厚生病院整形外科部
2東大
pp.65-69
発行日 1957年8月10日
Published Date 1957/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662201478
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いとぐち
先天性股関節脱臼は略して先天股脱とも称ばれ,また通称先股脱,或は先脱と称ばれることもあります.この脱臼は古くは例のヒポクラテスの時代から注目され研究されて来たのですが,これに対する治療法が一応確立されたのは,前世紀の末葉です.吾国においても先天股脱に対する治療が明治の末年以来漸次普及化され,大正に入つてからは全国的に広く実施されるようになりました.
このように,整形外科の領域においては約数十年の歴史を有するのですが,先天股脱の発見と治療が公衆衛生活動と結び付くようになつたのは比較的最近のことです.
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