びぶりおていく
地域精神衛生活動指針/二歳から五歳まで/「サルトル」入門
橋本 正己
,
O
,
N
pp.60-61
発行日 1966年5月10日
Published Date 1966/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662203649
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全公衆衛生活動家必読の書
この本は,公衆衛生活動立場をふまえて,地域ぐるみの精神衛生活動の考え方,進め方を組織的にまとめた貴重な先駆的労作である.これは農村保健所などにおいて,公衆衛生の実際活動の経験を重ねた上で,国の政策レベルの精神衛生対策に参画し,行政の担当者として実態調査を手がけ,近年の法改正の渦中できびしい経験をもった著者にしてはじめてなしえたところである,といって決して過言ではあるまい.
日本の公衆衛生活動は,急性伝染病対策や結核予防,母子保健などの分野では,長年の経験を積み,輝かしい成果をあげてきた.しかし,精神衛生対策については,卒直にいって1950年に精神衛生法が制定された後においても,一般にはなはだ無理解,無関心であったことは否定できない.この点,社会保障と公衆衛生の進んだ国々においては,例外なく地域精神衛生活動が積極的にとり上げられ,地についた発展をとげつつあるのとは,はなはだ対象的であるといえる.
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