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二歳の男兒結石の2例
田中 晃
1
,
平馬 秀彦
1
1東京醫科大學病院泌尿器科
pp.470-471
発行日 1949年11月1日
Published Date 1949/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491200271
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1.緒言
小兒に來る尿路結石の比較的少い事は日常の臨床で解るが學術的には田村一氏は我國では小兒の尿路結石の頻度は高くないと云い,高橋明,楠隆光,戸澤孝氏等は二〇歳以下のものでは我國では非常に僅少であると記載している.然し或地域には比較的多いと云う報告もあるが前述の様に一般に少いとされる事は誠に幸いである.
金光春雄氏は15歳以下のものの症例94例を調査しているがこの中で5歳以下のものを算えると僅かに,27例であり更に是を2歳以下に求めると8例を算えるに過ぎない,從つてその以後の報告を加えても僅々10指を屈するだけである,即ち長田氏の11カ月を最低とし,三輪氏の1年4カ月,鎭目氏,伊藤一高橋氏の各1年6カ月,室井氏の1年8ヵ月,田川氏の1年28日で,2歳としては中嶋氏加藤氏の各1例等に過ぎない様である,3歳としても,小野,住吉,高橋(信)小林,田中,廣瀬一岡氏等の報告例あるに過ぎない.
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