PHNレーダー
厚生省 当面のガン対策を発表—長期的な計画でガン対策推進協議会を設置
pp.57
発行日 1966年4月10日
Published Date 1966/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662203629
- 有料閲覧
- 文献概要
ガンは昭和28年以降ひきつづき国民死亡順位の第2位を占め,死亡数も毎年増加の傾向にあり,ガン制圧に対する国民の要望は急速に高まりつつある.
ガン対策にあたって,ガン発生の本態などでなお未解決の点が多いこと,高度の診療技術を必要とすることなどの,困難な問題が多い.しかしながら最近の医学の進歩,新技術の開発に伴い,早期ガンに対する診断治療の技術がますます進歩しており,治療率の向上に寄与しているので,ガン対策上当面最も有効な手段としてまず早期診断,早期治療の体制を全国的に確立することが必要である.このため医療施設の整備ならびに医師,専門技術者の養成訓練を計画的に実施するとともに,これと並行して集団検診の開発に努め対策の効率的推進をはかるべきである.またガンに関する研究は現在の対策実施の基礎であるとともに将来の対策の原動力となるものであり,各専門家の総力を結集し,ガンの本態究明へ診断治療などに関する研究を強力に実施すべきである.
Copyright © 1966, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.