特集 研究会活動の展開
トレーニング・ニーズの発見とその展開法
千々岩 勲
1
1日本ビジネス社
pp.10-13
発行日 1964年9月10日
Published Date 1964/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662203196
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教育訓練と経営者の考え方
教育対象が保健婦という特定問題であり,教育内容が「保健指導」についてではあるが,表題の基本に関しては他の企業内教育となんら異なることはないといえます.むしろ病院,保健所といった,医師,看護婦を中心とした組織だけに,他企業の教育制度,方法をとり入れ,保健婦教育に適用することをおすすめしたい.
「教育に飽和点なし」といわれるように,教育訓練は,組織階層のいかんを問わず,計画的かつ継続的な努力を必要とする.従って,表題のテーマに関しては,教育訓練に対する「経営者層の考え方」が,その推進に大きな位置を占める.一般に,学校教育が潜在教育といわれるのに対して,企業,公共組織内で行なわれる教育訓練には,直接的な目的が存在しなければ投資価値はないといえる.目的意識,計画性が無い場合には,毒にも薬にもならないばかりか,むしろ,組織を弱体化し,ときには破壊する原因にすらなることがある.
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