特集 医工連携を実践するために必要なこと
ニーズの絞り込み ─ニーズを選択しコンセプトを創造する─
加藤 博史
1,2,3
1神戸大学医学部附属病院 医療技術部 臨床工学部門
2神戸大学未来医工学研究開発センター 周辺機器開発部門
3公益財団法人日本臨床工学技士会 臨学産連携推進委員会
キーワード:
ニーズ
,
コンセプト
,
バイオデザイン
,
ウォンツ
Keyword:
ニーズ
,
コンセプト
,
バイオデザイン
,
ウォンツ
pp.444-453
発行日 2020年4月25日
Published Date 2020/4/25
DOI https://doi.org/10.15105/CE.0000000707
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医療者からの課題は多くの場合,ウォンツである.その5W1Hを明確にしたうえで上位概念であるニーズを規定し,さまざまな検証を行うことが医療機器開発を成功に導くと考えられる.バイオデザインプログラムは事業規模を大きく設定するため,選択肢が減少し成功確率は高くならない.一方,医工連携では,中小企業との協業が多いため事業の規模を小さく設定できることから,small winを描くことが可能となる.つまり,検証を十分に行えば,成功する確率の高い医工連携が可能だと考える.本稿では,ニーズステイトメントの評価および選択,コンセプト創造の過程を,国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)が(一社)ジャパンバイオデザイン協会の研修資料を参考に作成した「医療技術国際展開のための医療機器開発人材育成プログラム」1)を参考に解説する.
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