口絵
若さがとけあうDay Camp—新入生を迎えた都立保健婦助産婦学院
西村 恭彦
,
早川 光雄
pp.4-8
発行日 1963年6月10日
Published Date 1963/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662202846
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去る4月5日,東京都立保健婦助産婦学院でDay Campが行なわれた。この催しは今年で3年目を迎えたが,現学院長渡辺もとゑ先生の教育目標に沿って,教育的効果を狙ったものとして大いに興味のあるところである。
保健婦業務はグループ活動が主体であり,それは保健婦相互の関係のみでなく,保健所機構そのものも,また地域との関連からもグループ活動の意義は大きい,と指摘される渡辺先生は,学生時代からグループ活動に慣れさせ,それを習慣づけてゆくような教育が必要だと強調される。現代社会の人間が,ますます集団的・組織的・社会的存在となっている中で,私たちの活動そのものがグループ・ワークを基本とする活動形態をとらざるをえなくなってきているにもかかわらず,保健婦や看護婦の中には,一般的にいって正しい発言,自己の意志表示が下手であるというのが実状で,これを打ち破ってゆかなければ公衆衛生活動や近代的看護ができる可能性はない。意志表示が下手であるということは,集団的活動の中で自己を集団から阻害させることにほかならず,グループ・ワーク,チーム・ワークを乱すもとともなる。こうした観点から当学院では入学時よリグループ活動に慣れさせ,生活の基調そのものからグループ活動と取り組ませることによって,学生たちの将来へ備えようという方針か打ち出されたのだそうである。
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