特集 保健所保健婦
保健所保健婦のあり方
保健所保健婦のあり方
pp.125
発行日 1963年3月10日
Published Date 1963/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662202799
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"保健婦本来の仕事""保健婦は何をしたらよいか""保健婦のあり方" これらの命題は,まさに,古くして新しい問題である.これらの言葉を,いつも,どこかの場所で私たちは聞きつづけて来た.ことに,最近,保健所が行政庁として衛生事務を大巾に行使する方向をたどる中で,保健所保健婦もその仕事の中にまき込まれ,保健婦自身が,出発の際にいだいた保健婦像からは.ほど遠い場所におかれるようになっているのが現状のようである.そして,保健婦自身の中にも"あるべき姿"を求める姿勢より,現状で"あり得る姿"への妥協的姿勢も生れて来ているようでもある.しかし,一方本来の仕事を100%でき得ている職場は日本のどこにもないかもしれない。
現実の壁の前で,本質的な姿を追うためのエネルギーを持ちつづけることは,なまやさしいものではないだろう.けれど,保健婦は熱意と情熱をこめて,それを持ちつづけて来たように思う.
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