特集 臨床医学最新の進歩・知識
新生児・乳児—明日の健康を守って
中村 仁吉
1
1賛育会病院小児科
pp.52-56
発行日 1962年12月10日
Published Date 1962/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662202712
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原爆・サリドマイドなど,新生児奇型をめぐつて最近うるさく論じられています.たしかに胎児期・新生児期は,人間の出発点としてこの上なく大切な時期でもあり,また特別な保護を加えなければならぬ時期でもあるのです.フランスで「胎児医学」などとよばれ未熟な時期としてのみ扱うことの危険も論じられましたが,我国でもそれに同調する意見も少なくないようです.小児外科も某大学で専門科としてとりあげられていますが,その一面「かよわさ」をとりあげるあまり,イアトロヂェニック・ディジーズ(医師によつてつくられる病気と訳されています)も少なくありません.こうした他にも,新生児期から乳児期について,無関心であつてはならない異常・疾病について綜説されています.
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