社会技術講座
グループ・ダイナミックスの応用(3)
杉 政孝
1
1立教大学社会学部
pp.65-67
発行日 1962年8月10日
Published Date 1962/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662202638
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Ⅲ.対象者集団におけるグループ・ダイナミツクスの応用
保健業務の能率的な遂行には,共通の問題をもつ複数の対象者を集団に組織して扱うのが便利であり,ここに対象者集団という場面が生まれる.また,病院や医院での治療と違つて,対象者の日常生活での保健衛生的関心や行動の改善を目的とする保健婦としては,与えた指導が単なる知識として記憶されるだけでなく,対象者の様々な社会集団内での実際生活に生かされることを期待するから,保健婦の指導によつて考え方や行動が変化した対象者とその所属集団との関係という場面も考えねばならない.これらの対象者が作る集団,ないしは対象者がもともと所属している集団場面が,グループ・ダイナミツクスの応用分野であることはいうまでもない.
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