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妊産婦の中毒症を一掃—保健婦さんの家庭訪問/いつもいてほしい—通勤の駐在保健婦さん
pp.55,64
発行日 1962年6月10日
Published Date 1962/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662202596
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徳島県では妊婦の死亡や未熟児出産の大きな原因となつている"妊娠中毒症"から母親を守るため,今秋から保健婦,助産婦を動員し,家庭訪問による保健指導に乗り出すことになつた.
妊娠中毒症は妊娠後半期にかかりやすく,むくみ・たんぱく尿・高血圧などの症状が出て,疲れやすくなつたり頭痛,食欲不振,吐き気,目まい,耳鳴りなどを起こす.放つておくと意識不明におちいつたり,けいれんを起こして命とりになり,厚生省の調べでは妊産婦死亡の38%までが中毒症が原因となつている.自覚症として現われないことも多いが,妊婦8人につき1人はこれにかかつているという恐ろしい病気だ.
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