書評
勝沼 晴雄氏他 編集—「公衆衛生・集団検診法」
橋本 秀子
pp.64
発行日 1960年9月10日
Published Date 1960/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662202177
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勝沼先生がたが新しい集団検診法の本をおまとめになつた.まずおどろいたことはその企画のざん新なことである.しかも内容の多くは従来の集団検診解説書ではあまりとりあげられていないものである.今まで集団検診といえば,結核,成人病,母子(妊婦,乳幼児)寄生虫などが主なものであつたが,これからは本書の総論でしめされたように,集団検診に対する概念を大巾にかえなければならないようである.
集団検診の実技については各論Aとしてかなり具体的である.自覚症状調査にはじまり,血液,尿,便,心電図,X線,心理適性,感覚器,発達テスト,生体計測……とその項目は多岐にわたつている.一般にその手技解説は平易でわかり易いが,項目によつては大変くわしくのべたものとそうでないものと,記述のくわしさの程度は一寸バラバラのように思える.
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