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弥三郎節考
所沢 綾子
1
1編集部
pp.10
発行日 1960年3月10日
Published Date 1960/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662202037
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「東京や都会に働いている人々には,とうてい解つては戴けないお話だと思います.半年近くも雪にとじこめられて,何の娯楽機関もない田舎に入つた若い保健婦達の苦しみは,仕事を軌道に乗せる前に,農村社会の特殊な人間関係の中で,自分をすりへらしてしまわないことにあるのです.
私の住んでいる地方に『弥三郎ぶし』という民謡があります.今も人々に愛されてよくうたわれています.その哀調はこの地方の女の胸に深くしみとおつてくるのです.
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