コーヒーブレイク
トイレ考
板野 聡
1
1寺田病院外科
pp.536
発行日 2008年4月20日
Published Date 2008/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407102104
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- 文献概要
相田みつを氏の言葉に「綺麗な玄関と床の間だけじゃあ生活できねえんだなぁ」というものがあり,生活には炊事場や風呂,とりわけトイレが不可欠であると教えられました.その言葉が載っている日めくりが,わが家ではトイレにあるからそう思うわけではないでしょうが,医学的にもトイレが大切な場所であることは間違いないことでしょう.
さて,外科医が手術をする場合,たとえ簡単な手術であっても術前にはトイレに行くのではないでしょうか.卒後30年近くもなれば習慣的にそうしてしまっていますが,外科医になりたての頃には単純に「手術時間が長くなってもよいようにトイレに行っておくのだ」と思っていました.しかし,術者となり経験を積むにつれて,「術中に何か予期せぬことが起こったときにも粗相をせぬように,あらかじめトイレに行っておくのではないか」と思うようになりました(まだ粗相はありません,念のため).
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