調査報告
職場の意見調査報告
保健婦業務管理研究会
pp.23-26
発行日 1960年1月10日
Published Date 1960/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662202004
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この調査は,保健婦は自己の職務をどのようにみているか,所属する職場で満足感をもつて,一生その職場に止りたいという積極的な意欲をもつて仕事に従事しているか.またその逆に,不安定な不愉快な気持を抱いて消極的な態度で仕事に従事しているか.さらに,監督者・同僚に対してどのような態度・みかたをしているかを質問紙法によつて調査し,保健婦としての態度の特色を理解しようとしたものである.本調査の対象は,昭和34年5月厚生省が行つた,講習会に参加した保健婦80名である.
これ等の保健婦は,全国市町村の地域国民健康保険団体に勤務し,主任的立場にある者で,主として市町村役場にオフィスを有し,市町村民の保健指導と健康管理に従事している者で,平均年齢は約37歳,経験年数は約9年,現機関の勤務期間は約8年である.もちろん,ここに示す調査結果は講習会に参加した一部の人達の意見であつて,早急な結論を下すことは避けなければならないが,ある程度は全体的傾向を推察するのに役立つのではないかと考えられる.しかし,さらに詳細に問題点を究明するためには,本格的な実態調査なり,質問紙法と面接調査法の併用などによつて行わなければならないであろうが,一つの方向を示す意味ではこのような調査結果からある洞察が得られるであろう.以下,各質問項目別に若干の考察を加えてみよう.
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