手記
保健所保健婦さんもつと協力して下さい!
pp.37
発行日 1958年9月10日
Published Date 1958/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662201719
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私は毎朝新しい空気を吸つて自転車のハンドルを握る時職業に対する意気ごみと喜びを新たにするのです.それぞれ家族が新しい時代にそつた生き方をし,子供も子供なりに自由にのびて行ってくれる時,新しい制度で卒業なさつて職場に立たれる人達にはずかしくない様な立派な仕事をし度いと心の余裕のある時に新めて心にとどめます.
昨日は分会の定例研究会でした.当番の市へ持出しで立派な庁舎に圧倒され乍らも1カ月ぶりに会うみんなの顔は生き生きと輝いて居りました.各市町村の事業について色々と討議されましたがやはり満たされないものが残るのは何故でしようか.保健所の方達と私達市町村のものとの間に何かしこりを感じたのです.良い仕事をしたいのは保健婦の一番の希いのはずですからその前提のもとにたつて事業をどうすすめたら良いか検討すべきですけれども指導の立場にある保健所がなれきつてしまつてその事を忘れてしまつていはしないかというような感じなのです.散会されてから次回に出したい事項について意見ごうごうでしたが其の中で市町村保健婦の身分が余りにも低いという事でした.そして少ない補助金も低いものの平均から割り出されたものである故に一そうみじめなものになつてしまうのだと言う結論です.永い間の身分の問題がどうして解決しないのでしようか,皆さんにおしかりを受けるかも知れませんけれども足並のそろわないのが大きな原因だと思います.
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