2頁の知識
病因論的に考えた貧血
小宮 悦造
1
1東京医科大学
pp.30-31
発行日 1956年8月10日
Published Date 1956/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662201244
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赤血球数及び赤血球に含まれる血色素量は健康人では略々一定している.すなわち血液1立方ミリメートル中に含まれる赤血球数は男子500万,女子450万,血液100瓦中に含まれる血色素量は男子16瓦,女子14.5瓦が正常値である.健康状態において赤血球数及び血色素量が略々一定しているのは日日一定数の赤血球が老朽崩壊するに対して同数の正常赤血球が新生補給されるからである.赤血球が過剰に失われたり又は新生補給が減弱したりすると血液に含まれる赤血球数又は血色素量が正常値以下に低下する.この状態が貧血である.
貧血にはその成因が今日なお不明のものもあるが,病因論的に見ると大体次の様な種類がある.
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