講座
子供の人間関係をめぐつて
高木 四郎
1
1国立精神衛生研究所
pp.26-31
発行日 1956年4月10日
Published Date 1956/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662201150
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精神の健康と人間関係
人間は社会的存在であつて,周囲の人たちとさまざまな精神的なつながりを持ちながら生活している.「人間関係」とはこの人間と人間との精神的なつながりを指していうのである.
子供のばあいは大人にくらべると生活の範囲が狭く,主として家庭での人間関係,すなわち母親・父親・同胞・祖父母等との間の関係が問題になる.やや長じて学校に入学すると,これに友だち・教師との関係が加わつてくる.まだ物心のつかない乳児でも,おぼろげながら母親との人間関係は考えられる.
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