講座
スクールナースの方々に
渡辺 清綱
1
1杉並西保健所予防課
pp.32-35
発行日 1956年4月10日
Published Date 1956/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662201152
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はじめに
立教学院で学校保健医として,専任してから,地方の保健所長を経て,都内の一保健所に帰つてきましたが,どこにいても,心は学校保健から離れることが出来ません.色々の学校のスクールナースに接してきました.この3,4年の間に,随分と学校保健のあり方が落着いてきたように思います.指導要領がだされ,多くの学校でカリキュラムがくまれています.しかし,また,遠慮のない批判を許していただくなら,形式化し,進歩がとまつてはいないかという危惧もいだくものです.前進しようにも.あまり多くの壁にぶつかつてしまつて,突破口がみつからないでいるのでないでしようか.
一体何が原因で前進出来ないのだろうか,まず,原因を探ぐつてみる事が治療の原則です,こんなことを申して,活溌に,着実に一歩一歩と理想にすすんで居られるところには,誠に相すまなく思いますが,私は,悩みを持つておられる.スクールナースの方々のために,きたんのない私見を思いつくままに述べさせていただくことにいたします.
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