特別記事
保健師と住民のエンパワーをめざして―ヘルスプロモーション研究センターの設立
藤内 修二
1
,
岩室 紳也
1
1(社)地域医療振興協会ヘルスプロモーション研究センター
pp.850-855
発行日 2003年9月1日
Published Date 2003/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662100157
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わが国の公衆衛生のトレンド
健康増進法にもとづく「基本方針」が平成15年4月30日に発表された1)。健康増進法は,「健康日本21」の法制化という意義を持っていたにもかかわらず,ヘルスプロモーションの理念が明確に盛り込まれておらず,少し残念な思いをしていたが,基本方針には「健康増進支援のための環境整備」などが明記され,ヘルスプロモーションの理念を踏まえたものであった。
徐々にではあるが,わが国の健康づくりの基本に,ヘルスプロモーションの理念が据えられてきている。全国の地方自治体でも,健康増進計画(「健康日本21」地方計画)の策定とその推進をとおして,ヘルスプロモーションの実践に取り組まれつつある。こうした取り組みにより,住民と関係者が主体的に地域の健康づくりを推進するようになり,保健師をはじめとするスタッフがいきいきと取り組んでいる事例も数多く報告されるようになった。
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