連載 保健師さん 児童虐待を見逃さないで!・2
虐待が“見えない”という現象
丸山 恭子
pp.168-172
発行日 2003年2月1日
Published Date 2003/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662100012
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今回は,子どもの虐待・ネグレクトへの対応に携わる者の「虐待に向き合うための基本的な姿勢・視点」をテーマに取り上げます。
子どもの虐待に向き合う支援者には,「ノーマル化」「否認」「最小限化」という心理的作用が生じたり,「自分の尺度を使う」という現象が起きる場合がままあります。すると,直観的には虐待に気づきながら,虐待を見逃してしまうという事態になります。現在,アセスメント票などがしきりに検討されているのは,(支援者の能力にバラツキがあるからだけでなく)支援者が陥りがちな心理的作用があり,その作用によって虐待を見逃してしまう危険性を減らすためでもあるのです。
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