PROFILE
板井八重子—水俣にかかわり続けて15年.病院の新たなステップに挑む医師—『水俣での経験を整理し普遍化していきたいと思っています』
学
pp.175
発行日 1989年2月1日
Published Date 1989/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661923177
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水俣病をもう過去のこと,終わったことのように思っていないだろうか.1956年の公式発見から既に32年が過ぎ,かつて全世界にショックを与えた劇症の患者さんの多くが亡くなった,そして一昨年,熊本地裁はチッソと国に対して有罪判決を下した.このような状況で,水俣病に関してある一段階が過ぎたことは事実だろう.だからこそ,今改めて水俣病について考える時期と言えそうである.
「確かに水俣協立病院でも,一般患者さんの増加で水俣病患者さんの割合は相対的に減ってきています.それに伴って,うちでも一般病院としての機能を高めていこうという方針を打ち出したところなんです」
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