外来看護 塩田医院における実践報告・5
処置室—看護活動のメインの場・1
池田 則子
,
稲田 ひとみ
pp.589
発行日 1983年5月1日
Published Date 1983/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661922961
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待合室から内部への通路正面にある多色刷りの現代抽象版画に魅(ひ)き入れられるように歩を進めると,すぐ眼前に広々とした空間が展開する.そこが私たちの医院で看護活動の最もメインの場といえる処置室である.ここは建築学的に医院の中枢的位置を占めていて,受付,診察室,X線・内視鏡室などと直結している.それは機能的な面からも看護婦の主体的・多面的役割が十二分に発揮しうるための立地条件が満たされていると言えよう.
中央にある2つの採血台から周囲を見回すと,予診聴取の応対,多種多様の検査の進行状況はもとより,病状により一時的観察や処置などの目的で3台のベッドに臥床中の患者の状態とそれにかかわる看護婦の言動などが一目瞭然である.四方には白いカウンターが広く取り巻き,検尿,血糖測定,採血や注射の準備,IPPB療法その他,日ごろの経験から次々にしみ出たノウハウにより,有効に駆使されている.
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