特集 末期患者の家族とのかかわり
末期患者の家族に看護婦は何ができるか
鈴木 志津枝
1
1神戸市立看護短期大学
pp.409-413
発行日 1983年4月1日
Published Date 1983/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661922917
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はじめに
近年,末期患者に対する援助のあり方についての関心が高まるにつれ,末期患者を持つ家族への配慮の必要性について述べている文献が多くなってきた.しかしながら,現実には,末期患者に対して状態の観察や延命装置の管理,緊急処置等に追われてしまう場合が多く,患者や家族の精神面にまで十分な配慮はできていない状況である.このような現状の中で,末期患者の気持ちや家族の気持ちを配慮しながら援助するにはどうすればよいのか,またどういう援助が効果的であるのか考えていく必要がある.
そこで,本稿において,末期患者の家族に目を向け,家族が患者を心おきなく看とり,患者の死後,後々まで心残りや罪の意識を持ち続けることがないようにするには,どのような援助が必要であるか考えてみたい.
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