思春期の臨床・6
精神病理[1]
小倉 清
1
1関東中央病院精神神経科
pp.1169-1172
発行日 1982年10月1日
Published Date 1982/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661922874
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思春期にはそれに特有の心理的状態が観察され,そしていわゆる病気といわれる状況に陥った時には,それに応じた特徴をもった状態像が展開されてくるということについて述べてきたわけである.
そこで,今度は思春期の人々の精神病理そのものについて,もう少し考えてみる.精神病理というのは,思春期の人々が示すいろいろの状態像や症状というものが,いったいどのように理解されるのかということである.どんな背景があってそんなことが起こってくるのか,なぜそんなことが起こるのか,起こっている事柄には何か意味があるのか,あるとすればどんな意味をもっているのか,などについて考えてみようというのである.
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