プロフィル
〈清水丸子〉アルジェリアで日本人を看護する—「みんな医務室によく来るのは、甘えたいんですね」
吉
pp.1065
発行日 1981年9月1日
Published Date 1981/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661922823
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日本企業の海外進出ぶりは目覚ましく、かなり奥地と思われる所でも日本人が働くようになった。日本に比べると気候のかなり厳しい開発途上国にも、プラント建設などで多くの技術者が派遣されているが、その人たちの健康管理のため、医師・看護婦が常駐している企業も多い。
そのような企業の一つにアルジェリアのスキクダにある石油化学会社があるが、そこの医務室に清水さんは二年契約で勤務している。約三〇〇名の日本人のために医師(日大板橋病院から派遣)一人と看護婦一人が診療・看護活動をしているが、医務室を訪れる患者の数は意外に多い。病気の訴えとしては、仕事上化学薬品を扱うので薬傷患者は多いが、主に風邪や下痢が多い。ひと月に百三十人も医務室に来たことがあった。昨年の九月には食中毒には至らなかったが、八四名もの下痢患者が出てしまった。
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