学童内科の子どもたち・5
必死で治療に耐える子どもたち
石田 ヒサ子
1
1神奈川県立こども医療センター学童内科病棟
pp.1041-1043
発行日 1981年9月1日
Published Date 1981/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661922817
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
‘看護婦さん,あのさー,俺さ一実を言うとね,おしっこをしてから張り紙を見たんだよなー.だから検尿採れなかったよ.でもまた後できっと忘れないで採るよ……’小学2年生の健ちゃんは,昨日白血病のクール治療(強化療法)のため入院して来た.しかし実際には再発が疑われている.
看護婦たちは,医事課より配布された入院予約表を見たとき‘ああ,また健ちゃんが入院してくるよ,今度はどうなっているのかな’と期待して待っていた.その健ちゃんが昨日の入院時は1人でさっそうとして,ニコニコしながら病棟に入って来た.‘おお,健ちゃん今日は!’と会う看護婦ごとに声をかけられ,健ちゃんも‘今日は!’とあいさつしていた.
Copyright © 1981, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.