こんにちはメヒコ 看護交換留学記・4
素顔のメキシコ合衆国
古瀬 敬子
1
1聖路加国際病院付属高等看護学院
pp.434-436
発行日 1980年4月1日
Published Date 1980/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661922675
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物乞いにも高いフライド不自由で貧しくても何かできる
例のイルカのマーク入乗り合いバスで研修先を往復していると,車中で盲人や身障者と一緒になることがあります.ところが,我々のような一般客とはちょっと異なり,発車後間もなく得意の楽器を取り出して,何やら軽快なリズムをかなで始める人がいます.ハーモニカを吹いたり,打ち出の小槌(こずち)のような物をカチカチ鳴らしたりいろいろですが,立っていたおばさんが突然大声で歌い出すこともあります.
体の不自由な人々のみならず,2人組みの若者がギターを持ち,耳に慣れ親しんだラテン・ミュージックを2,3曲披露してくれた時などは,生演奏を聞きながら,市内観光バスに揺られているような心地がして,降りるのが大変惜しかったほどです.
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