余白のつぶやき・9
天質
べっしょ ちえこ
pp.437
発行日 1980年4月1日
Published Date 1980/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661922676
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「あ、アキラさん?わたし。いま先生をお送りしてきたとこ。ええ、これでぜんぶ終わり。迎えにきて下さる?」
ホテルのフロントで、Uさんのかける電話を何気なく聞いていた。頼まれてM市の病院で講演をしたその夜のこと。Uさんは、駅への出迎えから宿の手配まで、私に付ききりで世話をしてくれた地元の看護婦さんである。
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