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メキシコ合衆国の看護教育制度
古瀬 敬子
1
1聖路加国際病院付属高等看護学院
pp.439-444
発行日 1980年7月25日
Published Date 1980/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663907462
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私は昭和53年度の日墨文化交流協会に基づく交換留学生として,10か月間メキシコ合衆国(以下‘メキシコ’)に生活し,メキシコ市内にある社会保険公社の一般病院に2か月あまり,国立諸工芸協会内に設置されている看護学校に約3か月間,それぞれ研修する機会を得た.病院研修では,婦長・主任看護婦・一般看護婦の機能と役割に的をしぼり,病院側担当者と一緒に作成した日程表に従って,病棟単位で各々行動をともにした.
また学校研修では,私の関心事である教材・教育内容および教育方法を知るという意図のもとに,教員の立場で授業,学内実習,学外実習,実験などに参加し,時々学生グループの一員となって彼らの学習活動にも加わった.施設研修はもとより,異なった風土・民族・習慣の中で得た貴重な生活体験は,言い尽くせないほどたくさんあるが,仕事がら,人間とは何か,看護とは何なのか,自問自答を続けながら下手なスペイン語で見聞きしたことに,自分の研修体験を加え,メキシコの看護教育の実態を述べてみたい.
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