特集 なぜ事例を検討し合うのか
何を話し,どう変えられていったか—事例検討会からの学び
橋本 きみ
1
1北海道立向陽ヶ丘病院
pp.339-349
発行日 1976年4月1日
Published Date 1976/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661922592
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はじめに
看護の学びの場はいろいろあると思う.各種の文献の中から看護の方向づけを得,自分の中に取り入れられそうと感じたり,またいろいろな研修で講師から新しい気付きを得たり,毎日の患者とのかかわりあいの中から,思いがけない学びを得たりと,看護者の周りにはいろいろな学びの場がある.
そんな学びのほかに,1つの事例を持ち寄り参加者全員がその事例の持つ問題を,私ならこんなふうに思う,こんなふうに感じる,という意見交換を行う事例検討という方法がある.この方法においては,ほかとの意見交換から自分を客観的に見ることができ,普段気付かずにいる自分を発見したり,また自分とは異なる意見を聞くことから,こんな見方,感じ方もある,というふくらみを自分に加えることができる.
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