SCOPE
お年寄りのための情報発信基地を目指して—埼玉県高齢者総合相談センターの活動
石塚 清八
1
,
学
,
本誌編集室
1高齢者総合相談センター
pp.956-957
発行日 1989年10月1日
Published Date 1989/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661922374
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大都市の周辺には必ずと言っていい程「ベッドタウン」と呼ばれる地域がある.これらベッドタウンの住民,特に都市の職場に通う人たちは,その地域を文字通り「住む町」ではなく「寝に帰る町」と考え,地域活動に消極的であることは否定できない.しかし,そう考えている人たちもいつかは定年を迎え,通う場所がなくなるということを忘れてはならない.
埼玉県は,千葉県と並んで巨大都市東京のベッドタウンとしての役割を担っている.近年,益々増殖を続ける東京ではあるが,時が過ぎるにつれ,いよいよベッドタウンの住民たちも定年を迎え始めた.ところが,これら「都市型高齢者」は,今まで考えられていたような地域の高齢者対策では対処できない側面が出てきている.つまり,若いうちから地域に溶け込んで年を重ねた老人と違い,彼らは地域との結び付きが非常に希薄で,自治体の活動とも縁が浅く孤立しがちであるということ,地域の情報が届かないということ.そこで生まれたのが,(財)埼玉県シルバーサービス情報公社である.
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