グラフ
潜在看護職掘り起こしの秘策?!—埼玉県秩父地域で定着した退職保健婦たちによる在宅ケア事業
本誌編集室
pp.950-955
発行日 1989年10月1日
Published Date 1989/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661922373
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最近,東京あたりでは水のブランド商品として,ポリ容器に入った地方の名水が売られている.六甲などと並んで秩父の水もその中の1つ.良い水が出るところは山間部と相場が決まっているのだが,埼玉県西部に位置する秩父地域もその例に漏れず,80%が山村.秩父鉄道にそって流れる長瀞の溪流は,東京からの日帰り行楽地として有名である.
ところが,自然が多ければそのマイナス面として利便性に劣るというデメリットが生じてくるのも,文明社会の皮肉な宿命であろう.我が国の農山村に共通する若年層の都市部への人口流出はこの地域でも例外ではなかった.特に山村部で昭和30年代に始まった過疎化の進行は,時をずらして現在に老齢人口の増加という深刻な結果をもたらしつつある.1市5町3村からなる秩父地域の老齢人口は現在13%を数え,中には20%を越える村もある.
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