SCOPE
「難病」がナンだ!—七里病院で働く2人の看護婦さん
林 啓子
,
学
,
本誌編集室
pp.542-543
発行日 1988年6月1日
Published Date 1988/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661922003
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写真の2人の看護婦さんを見て,何かわかりますか?「普通の看護婦が普通の業務をしている」そうですね.でも,実は2人とも「いわゆる難病」を抱えているのです.若い方の今井英子さんはサルコイドーシス,ベテランの水上學さんは全身性エリテマトーデス.けれども御覧のように2人とも「普通」の看護婦さんなのです.
今井さんが発病したのは,4年の勤務後,看護の見直しのために研修学校に通い卒業,そして再就職しいよいよ自分の看護ができるとはりきっていた時でした,故郷の新潟に帰った今井さんは,「自分は悲観的な性格ではない」と思っていたにもかかわらず,ひどくふさぎこみ家に閉じ籠り切りとなってしまいました.「自分が習ってきた,行なってきた看護が自分を助けてくれない」ことから,とにかく将来が不安で自分が取り残されていく気持ちにばかりとらわれていたのでした.
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