特集 美しいナースであるために
美しくないたばこの話—ナースの喫煙を考える
森 亨
1
1(財)結核予防会結核研究所第2研究部
pp.470-476
発行日 1988年5月1日
Published Date 1988/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661921985
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時まさにフレッシュマン(ウーマン)の季節,新しく社会に巣立つ若者は,初々しい希望に胸ときめかせ,また彼らを迎える先輩たちも一時初心にかえって気持ちを新たにする,そんな時期です.ナースのあなたなら,若者のひとりとして,また女性としてばかりでなく,医療人としての自覚を一層新たにされたに違いありません.そこでそういうナースとしての新しい生活について,健康なライフスタイル,それも最も基本的な喫煙習慣について考えてみたいと思います.
ここでは喫煙の健康への影響のことだけでなく,日本の看護婦の喫煙習慣や,それに対する考えなどについても私たちが行なった観察成績1)を中心に考えていくことにします.この私たちの観察とは,数年前私が講師をしていた国立療養所東京病院付属高等看護学院の学生さんに統計学の実習としてやっていただいたものに基づくものです.調査は東京近郊の3つの専門病院に勤務する看護婦全員を対象として,自記式の無記名質問紙法により行なわれ,回答率は85%に達しています.また調査の内容は,別に行なわれた一般の人々についての全国調査と比較ができるようにしてあります.
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