特集 患者になって気づく—看護婦が看護される時
3度の入院が残したもの
飯塚 集子
1
1聖マリアンナ医科大学附属病院
pp.557-560
発行日 1987年6月1日
Published Date 1987/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661921734
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3度の入院歴
昭和37年12月,卵巣のう腫茎念転と診断され,手術を受けた.ちょうどこの2か月ほど前に原因不明の腹痛があり,尿管結石の疑いで精密検査を目的に1週間ほど入院したのだが,尿管結石は否定された.さらに検査を要するという事であったが,勤務のことも気になり,落ち着いて入院していられないと早々に退院してしまった.ところがこの時既に腹部のレントゲン上にガス像の異常があり,下腹に腫瘤があるのではないかと議論されたらしい.が,当の本人には何ら説明がなされないため,痛みも取れたので無理に退院してしまった.そして2か月後である.
診断後手術までに2日間が経過し,汎発性の腹膜炎を併発,術後,ペンローズドレーンが4本も入れられるはめになった.こうした事が原因かまた体質的な事もあってか,手術後半年ぐらい経ってから癒着性の亜イレウスを起こし,それからは年に2,3回腹痛と嘔吐が起きるようになってしまった.
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