特集 患者になって気づく—看護婦が看護される時
東4階病棟の21日—私の入院体験記
山崎 摩耶
1
1新宿区立区民健康センター
pp.552-556
発行日 1987年6月1日
Published Date 1987/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661921733
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
突然の入院勧告と揺れる思い,心支度
花の三十路──やるべきことが山積みされている団塊の世代が暇なら困ってしまう──そんな日常を元気印で過ごしていたある日のこと.5月の風に軽い気分で受けた職場の定期健康診断でのことであった.「ちょっと隣の診察室でお話がありますので」診察の後,身支度を整えようとする私に検診医が声をかけた.
「先生,はっきりおっしゃってください.私は保健婦ですので」そう言いながら,頬がこわばり,緊張が高まっていくのが自分で感じられる.
Copyright © 1987, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.