連載 西村かおるの訪問看護留学記—英国編・4
やっと来ました、登校日
pp.410-413
発行日 1987年4月1日
Published Date 1987/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661921699
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いきなり授業とは
登校日の前夜,私は何を着て行こうか,と一瞬迷った.まさか,入学式があるとは,さすがに思わなかったが,ラフなかっこうで行くのもためらわれた.なにせ,形式を重んじると聞く英国人のことだから第一印象が大切.そう考えて綿のワンピースを着て行くことにした.
さて,初登校日,相変わらずの曇り空.傘を持ってバスを待つこと30分.バス来ず.そうなのだ.この国のバスとか列車とか,まるであてにならないのだ.突然ストになったりもするのだから,天気と同じだ.仕方無く,走る.うーっ,初日からマラソンとは.しかもワンピースに皮靴で.エーカゲンニセーよっ,と誰にでもなく罵りつつ走ること約30分.汗まみれになって教室に飛び込んだ時には,我がクラスメートとなるメンツは皆揃っていた.ああ,日頃鍛えておいてよかった!
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