NURSING THEORY 看護理論ってなあに?・3
看護理論書への接し方[1]—看護理論にもいろいろありまして
松本 和歌子
1
1Mt.Sinai病院精神科
pp.254-255
発行日 1986年3月1日
Published Date 1986/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661921342
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良い理論をその前にまず良い読み手に
現代が情報化社会と呼ばれるようになって既に久しい.最近ではその量の豊富さ,というより過剰な情報量のため,むしろその情報の質が問われるようになっている.次々と流されてくる情報に振り回され,踊らされてしまっていると自分の存在があやうくなってくる.コンピュータやテレビの魔力はだれしもが認めるところであるが,もうひとつ注意しなくてはならないのが活字による情報である.活字の氾濫,それも言うなら情報過多症という現代病である.
情報過多症の現象は看護界にも無縁のものとは思えない.2,30年前とは比較にならないほど看護書の数増え,その内容も充実してきた.また,近ごろでは看護の理論書も多く出回っている.他の分野に比べればまだまだ少ない気もするが,これでも昔よりはるかに多くの本が出版されているのは確かである.
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