カラーグラフ
雨が降り,大地に緑は戻った,しかし……—エチオピアの干ばつ地帯での医療・看護活動は続く
工藤 芙美子
1
1Japan International Volunteer Center
pp.244-247
発行日 1986年3月1日
Published Date 1986/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661921340
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渇ききったエチオピアの大地に雨が降り始めた.その雨は4月から9月まで降り続いた.またたく間に大地に緑が戻った.しかし,栄養不良の体に雨はつらいものだった.
肌寒い日(最低気温が2℃にもなる)が続き,子供は重症の肺炎になった.大人の間でもあっという間に下痢は広がり,下痢患者用のテントが病棟の周りに建てられた.そしてこの下痢が多くの人の命を奪った.死人用の白い布が足りなくなるほどだった.
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