ニューヨークのナーシングホームから・2
失禁物語
吉田 冬子
1
1Mary Manning Walsh Home
pp.226-227
発行日 1986年2月1日
Published Date 1986/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661921336
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便秘と下痢
快食快便が健康保持の必須条件だが、排泄は殊にそうで,若い人でも便秘はつらい.老人ホームといえばおしめの山,それも赤ちゃんみたいなかわいらしいものじゃない.で,失禁物語といきましょう.車椅子に乗ったきりで運動しないから便秘となり,下剤を飲ませれば下痢になり,下痢が止まらない.止まらないから下痢止め薬という悪循環を繰り返す.
便秘には繊維の多い有色野菜やさつまいもなどで便通を促す.朝晩プルンジュースを飲ませる.食事と食事の間に水分を多く取らせる.常時失禁者でも定期的に朝食後トイレに座らせてみる.坐薬(グリセリン,ドルコラックス)を用いる(投薬,処置,浣腸はすべて医師の指示で).
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