特集 患者の求める退院指導のあり方
患者の退院への不安を和らげる退院指導のために—退院のしおり・退院指導の手引きの作成
小池 牧子
1
1日本赤十字社医療センター脳神経外科病棟
pp.1026-1031
発行日 1985年9月1日
Published Date 1985/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661921186
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重篤な脳神経疾患により生命の危機に瀕した患者も,最近の医学の進歩に伴い,救命できることも多くなっている.しかし,患者によっては,救命しえても意識障害や精神機能障害,麻痺などの後遺症を残し,基本的なニードの充足を他者に依存しなくては生活できない場合も少なくない.
当病棟では,後遺症が残ってもリハビリテーションによって状態の改善が期待できる場合は,リハビリテーション専門の病院への転院を勧めてきた.またその他の場合は,老人病院への転院か,自宅への退院を勧めてきた.特に,自宅への退院の場合,家族の不安感が強く,なかなか退院したがらないことが多いことから,日ごろから退院指導の大切さを感じていた.しかし,今までの退院指導を振り返ってみると,問題点がいろいろと出てきた.
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