ちょっと一言 総婦長のつぶやき
転勤後半年ほっと一息して周囲を見渡せば
内藤 静江
1
1国立療養所西群馬病院
pp.921
発行日 1985年8月1日
Published Date 1985/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661921161
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長い冬の間,ここ群馬県北部,伊香保周辺の山あいに茂る木立ちは,厳しい寒さに耐えるかのように,すべての葉を落とし,そそり立っています.それでいて,その姿は自然の摂理を素直に受け入れて,風格さえ漂わせているように思えるから不思議です.山紫水明もさることながら,目下この不思議さが大いに気に入っているところです.
3月ともなると,厳しい自然にさらされた木立ちも,枝に若葉が顔をのぞかせ,水墨画のような冬景色から,しっかりと衣替えをします.4月に入ると周囲は新緑で一斉に華やいだ雰囲気となり,一番先に咲き始めたのが梅の花,次が鮮やかな黄色いれんぎょうと桃の花でした.そして,いよいよ日本人の心をとらえてやまない桜の開花ですが,当地への桜前線の到来は大幅に遅れ,4月20日過ぎになりました.
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